■ 私たちは霊的な存在として、常に拡大していきたいと思っている

ワダ:
久しぶりのスピボイですが、今回は、僕がいつか登場していただこうと思っていたアラン・コーエンさんの登場です。
実は、僕が主宰するクエストカフェとアランのコーディネイトをしているダイナビジョンさんと共催で、岡山でアランのセミナーを開催することができました。岡山という地方での開催にも関わらず、全国から多くの方が参加されて大変盛りあがり、皆さんとても深く、人生や自分自身を見つめることができ、素晴らしい体験をされたようです。
そして、今日はアランのインタビューということで、僕もとても嬉しく思っています。今日はとても気持ちのいい清々しい朝の中、日本三大庭園のひとつ、岡山の後楽園で庭を眺めながらお話していきたいと思います。
アランとの出会いは、8年くらい前にアランと本田健さんのセミナーに参加したことがきっかけで、その後、マウイ島でのアランの1週間のリトリートセミナーに参加したことが、僕の人生を大きく舵を切るきっかけのひとつになったこともあって、アランのメッセージからもたくさん学ばせていただきました。そんなところで、早速、始めたいと思います。
こんにちは!アラン。
アラン:
こんにちは、今回はありがとうございます。インタビューもとても嬉しく思います。
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ワダ:
昨日はすごく盛り上がって、皆さんそれぞれの人生の新しいステージの第一歩を踏み出したんじゃないかと思うんですが、アランはどのように感じましたか?
アラン:
そうですね、参加された人たちには、すごく感銘を受けました。平日の開催で、皆さんお仕事もあるのに、わざわざお休みを取って、全国からはるばる参加されていましたね。本当に人生を変えたいという、すごく飽くなき思いというんでしょうか、ハングリー精神のようなものを感じて、私自身、彼らがすごく心を開いてくれたことに対して、心が震えるような思いがしました。
ワダ:
皆さん、人生を見つめて、より良い人生、幸せで豊かな人生を目指している人や人生を成功に導きたい方、自分はどうしたいのか、どんな人生を送りたいのかを見出したい方など、本当に真剣な思いでご参加されていたようですね。そういう意味で、とてもハングリーであったのだと思います。
ハングリーと言えば、アランもセミナーの中で何度か話していましたが、ちょうどセミナー当日に、時を同じくしてアップルのスティーブ・ジョブス氏が亡くなられたんですね。その中で、彼が膵臓癌から再起し、2005年にスタンフォード大学で講演した中で「ハングリーであれ、愚かであれ」と素晴らしい言葉を残してたんですが、僕の中のハングリーであれというのは、最初、少し違和感を感じたんです。ハングリー(貪欲)というのは、何らかの自己成長を得た時、その時はハングリーというよりも、もっとピースフルな落ち着いた気持ちがあって、最終的にそこに至るのかなという気がしていたんです。ハングリーというのは、自己の成長の中で自然に弱くなっていくものなんじゃないかなという思ってたんですが、どうでしょう?
アラン:
私たちは霊的な存在、スピリチュアルな存在と言ってもいいと思いますが、そういった存在として、常に拡大したい、広がっていきたいという願望を持ってるわけです。ですから、私は参加者の皆さんに「幸せでありながら、ハングリーであれ」というような言い方をするんですね。
幸せの状態で、自分の中の完全生がとれている状態でありながらも、さらなるものを求めていく気持ちがあってもいいわけです。それは何も、恐れとか苦しみからくるものではなくて、楽しいから自分の魂をもっと広げていきたいという更なる思いを持ってもいいんじゃないか、ということを言っているんですね。より良い人生を求めるということは、とても健全なことだと思います。
ワダ:
「ハングリーであれ」と聞くと、何か自分の中で満たされていないものがあって、それを満たすためにハングリーな状態であると言えますよね。でも、アランが言うハングリーとは、満たされてはいるけれど、さらにもっと、より良い人生を求めてもいい、そこに、ハングリーであっていいよっていうことですね。
アラン:
そうですね、ハングリーな気持ちを持つというのは、求めていくと言うことで、何も飢えている、ということばかりではないですからね。
例えば、私も自分の家の庭の手入れをしてると汗をかいて疲れるわけです。するとハングリーな状態になるんですね。要するに、お腹が空くわけですが・・・笑 そんな状態でご飯を食べると、ものすごく美味しいですね。お腹が空いてないより、お腹が空いてから食べる、ハングリーな状態で食べる方がより美味しいんです。
満たされているということは、実は自分で制限をかけていて、本当は我慢している状態かもしれません。豊かさに対して、あなたの制限をはずしてもっと求めてもいい。ハングリーであるということは、人間の経験の基本的なものとして備わっていて、そこに何かが満たされる時に、ものすごくパワフルな体験をするんじゃないかなと思うんですね。

■ ビジョンというものは、私たちの誰にも元来備わっているもの

ワダ:
昨日のセミナーの中で、アランが面白いお話をしてくれましたね。旅行から帰ってきた友人が非常に疲れきっていて、その夜、別の友達から電話があって「家具を動かしたいから手伝ってくれないか」と・・・「長旅から帰って、疲れきってるから今晩はちょっと勘弁してくれ」と、その後にガールフレンドから電話があって「今日、とってもセクシーな下着を買ったの、うちに来ない」という連絡があって、すぐに行ったというような・・・笑 そのエネルギーはどこから来るんだろうという話をしてくれましたよね・・・笑
アラン:
ハハハ・・・そうですね。願望というのはパワーそのものなんですね。自分が情熱を持って「そうしたい」というエネルギーは、常に自分の中から湧いてくる状態だと思うんですね。私たちが疲れていたり、病気になったり、もうつまらない、と思っている時には、人生の情熱が失われているという事です。そういう時に、情熱を覚える事は何かを見てみるといいですね。再び情熱を見いだす事ができれば、喜びやエネルギーが一気に湧いてくるということが言えると思います。
ワダ:
昨日も、参加者の方が人生に行き詰りを感じていたり、本当に自分のやりたい事ができていなかったりといろんな問題を抱えていて、いったいどうしたらいいのかと人生の迷いを感じている人も多かったですね。自分が生きたい人生のイメージを掴めていなかったり、今抱えている問題やストレスに苛まれて、そこに居続けてしまっている様なお話も結構ありましたよね。人それぞれにいろいろな背景があると思いますが、なぜ、そこから抜けられないのか。なぜ、自分の人生を見いだせないのでしょう。どうしたら、前に進んでいくことができるでしょうか?
アラン:
ビジョンというものは、私たちの誰にでも元来備わっているものなんですね。でも、社会の中で生きていく上で、本来の自分のビジョンというものを忘れさせられていると思うんです。社会というのは、私たちが望むビジョンではなくて、社会が望むビジョンを押し付けたいわけですから。。。
成功するとか、個人的な成長を果たすというのは、それまで押し付けられてきた、社会の様々な嘘、偽り、幻想というものを、玉ねぎの皮をむくように一層ずつむいていって、本来自分の内側にあった真実を、そこで明らかにしていくという事だと思うんです。
だからこそ、自分の心のままに、本当にありのままに生きるということが、とても大事だと思うんですね。
内なる声は、いつもあなたに絶え間なく語りかけてきてますから、その声に耳を傾ければ成功への扉が開かれ、ビジョンや情熱というものが明らかになってくると思います。
ワダ:
“自分の生きたい人生”を生きられないという人が多いと思うんですが、アランも言ったように、生きるために、生活をするために仕事を選んでいたり、本当に自分が生きたい人生を選べないという人が多いと思います。どうすれば自分の生きたい人生を生きれるようになるでしょうか?
アラン:
それには、“罪悪感からの声”ではなく、自分の中にある“喜びの声”に耳を傾けられるようになっていく必要があります。そこで良い問いかけとなるのは“恐れとか、罪悪感からの声”ではなく、“喜びの声”だけに耳を傾けるとしたら、どのように行動しますか?という問いかけですね。
昨日のワークショップでもわかると思いますが、“喜びの声”に基づいた事を人々が語り始めると目が輝いてきて、顔がすごく引き上げられ、その事を思い浮かべるだけでも、みんなすごく嬉しそうな感じでしたね。だから、ただ仕事、仕事というよりも、もちろん明日仕事を辞められるという訳ではないかもしれませんが、自分の幸せな方向に向かって、少しずつ進んでいく、一歩ずつできる事から始めるということではないでしょうか

■ 流れるように生きるのも、ビジョンを持って生きるのも、どっちも完璧

ワダ:
多くの人が人生にいろんな問題を抱えているんですが、問題というのはなぜ起こると思いますか?
アラン:
それは“人生の学び”ですね。健康ということであれ、パートナーシップの事であれ、お金の事であれ、人それぞれに人生のテーマが異なります。ですから、ひとつのレベルで見るとそれは問題と見えるかも知れませんが、もうひとつ違ったレベルで見ると、それはとてもパワフルな人生のレッスン、人生の学びということだと思うんです。
大半の人は、人生の課題から逃げてしまいます。ですから、仕事に逃げたりとか、テレビを見たりセックスに走ったり、様々な形で逃避をしてしまうんですね。それは単に、気を散らしてるにすぎないんですね。でも、本当にその問題に向き合って、自分がそれを習得できるという気持ちで取り組んでいけば、平安とか喜びとか、本当に自分が望んでいたパワーそのものが自分の中に備わると思うんです。
ワダ:
多くの人はその事をわかっているんだけれども、そこに向き合えない、向き合うことに恐れを持っているという事もあると思うんです。そういう場合はどうでしょうか?アランだったら「それは、今はタイミングじゃない」ということをアドバイスするかもしれませんが・・・
アラン:
タイミングの問題という事もあるでしょうし、もうひとつは、その人の意欲や意思があるかという部分も大きいと思うんです。仕事中毒になることで、何かしら報いを得ているとすれば、それが平安な気持ちを得るという報いよりも大きいと思い込んでいると、なかなかそこから脱する事は難しいと思うんです。でも実は、そのように魂に反する事をやっていると問題は大きくなっていくと思います。だからそれで人は病気になっちゃうんですね。
例えば、心臓発作になったりとかいろんな疾患の症状が出てきたり、それは全部身体が「今やっている事をやめて」と言うメッセージなんじゃないかなと思うんですね。それで、やっぱりスローダウンしようと思って、人生の転機になっていく、というようなことがありますよね。ですから、そういった時の病気というのは罰ではなくて、本当にその人のための「目覚めの呼掛け」になると思うんです。
ワダ:
例えば、スティーブ・ジョブスが亡くなられましたが、そのように考えるなら、もし彼が健康を取ったなら、もっと長く生きる人生を選択できたのかも知れないけど、それは彼の生き方ではなかったのかなと思うんですね。
彼は非常に大きな貢献をしましたよね。人生に於いてどこに情熱があるかという事では、やはり社会の変革、イノベーションというものを人生で表現しようとした芸術家だと思うんですが、どういう人生を選ぶかは勿論その人が選びたいように生きれば良いんじゃないかなと思ってるんです。
アラン:
そうですね。そこにどういう意味を与えるのか、その理由付けというのはその人それぞれに違うので、とても複雑な要素があると思うんです。やっている事に疲れたという事もあるかもしれないし、もしくは、彼自身が使命を終えたという事だったかもしれない。きっと、魂のレベルにおいては、完了したという気持ちがあって、次のところに踏み出す用意ができていたということかもしれませんね。だから、僕自身は、個人的には悲劇と見るのではなく、そういった意味での成功だという風に見たいなと思っています。
ワダ:
僕もそう思いますね。僕も10年ほど前は、売上げ一直線のかなりハードな会社経営をやっていたんですが、やっぱりその頃というのは、僕自身もそうですけが、家族が交通事故にあったり、スタッフが病気になったり、仕事上のトラブルも多発して、これらのトラブルをブルドーザーのように、とにかく前に進むことで解決していこうと思っていたんですね。すると、やはり事態はどんどん悪化していって、そんな頃アランと出会う事にあるんですけど・・・笑 そこで、アランの本を読んだり、ワークショップに参加した事もひとつのきっかけになって、人生のペースを改めて見直すことに気がついたんです。
多くの人に本当はどうしたいのかという自分の心の声、魂の声に耳を傾けるということをすごく伝えて行きたいなと思っているんです。
アラン:
すごく素晴らしい話だと思います。シェアしてくれてありがとう。やはりそのお話を聞いて、多くの人たちが自分の平安だとか、仕事や人生について、人間関係について、見直していくと思います。
ワダ:
そうですね・・・僕はこの5年間ぐらいビジョンを持たないようにして行きてきたんですね。要するに、目標設定をしないし、すべてにおいて成り行きでやってきたんです。ビジョンを設ける事にすごく抵抗を感じていて、起こる事すべてを受け入れながら生きてみたいと思ったんです。いわば、人体実験ならぬ、人生実験みたいな。。。でも、最近は、逆にこんな世界を生きてみたいなという風に、すごくビジョンを描きたいという気持ちが沸き上がってきて、最近ゆっくりと自分のビジョンというものをいろいろと考えているところなんですね。それがすごく楽しくて・・・
以前は、ビジョンを描くことを楽しいと感じなかったんですね。ビジョンがない中で自由に生きるっていう、そのままを生きていくということがすごく喜びに感じていたんです。やはり、喜びを軸として生きたいといつも思っているので。。。ビジョンを決めて生きた方がいいという人もいるし、それはすごく苦手だという人もいますよね・・・どちらも正解だと思うんです。ビジョンや夢というのはすごく大切だと思うんですが、アランの意見はどうでしょう?
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アラン:
そうですね。ビジョンを持つ時ということと流れに乗る時という両方があると思うんですね。今、ロビン(ワダ)が言ったことは素晴らしいと思うんですね。5年間流れの中にいる事がとても幸せで、そういう流れの中に生きることに喜びを感じていた。これからはビジョンを描いて、そんな世界を生きてみたい。そこに喜びを感じる。それぞれのタイミングで、それは両方とも完璧だったと思うんです。ですから素晴らしいお手本を示されていると思いますよ。私たちの内なるガイダンスを信頼すべきだというモデルとして実践しているということですよね。だから流れるように生きたいと思えばそうしたらいいし、ビジョンを持ちたいと思えばビジョンを持って生きればいいと思うんです。どっちも完璧だと思います。
ワダ:
アランのセミナーに参加された人は、よくわかると思うんですけど、いろんな質問をした時に、アランは「それは、違うよ」というような、その人の発言を一切否定はしませんね。逆に、否定されることでモチベーションが湧いたり「やっぱり、そうですよね」って肯定されて、後押しをしてもらいたいという人も多いと思うんです。アランからのメッセージ、一言に期待するところがある・・・それは、その人の人生において、誰かに何とかしてもらいたいという思いを持っている人が多いからだと思うんですが、どうすれば他力に頼らず、自分自身で一歩を踏み出す事ができるでしょうか?
アラン:
やはり、日本人は何千年もずっと社会にせかされて、押し続けられてきた歴史があると思うんですよね。だから、もう押し出す時代というのは終わったのかなと思います。
日本人は、何千年もの間外側に権威を求めてきていたと思うんですね。今こそ本当にリラックスして、自分に滋養を与えるとか、自分を尊重するという時代が来たんじゃないかと思います。ですから、外側の権威以上に、自分の内側にある権威や、尊厳と言っていいのかも知れませんが、そういったものを信じる、そういう時代が来たのかも知れませんね。よい教師というのは、生徒を自分に依存させるのではなく、生徒を力づける、生徒に力を与えられるのが真の教師ではないのかなと僕自身は思っているんです。
ですから、何をすべきかという事を言ってもらうのに、僕が必要だという存在になりたいとは思っていません。そうしてしまうと彼らを弱めてしまうだけだと思うんですね。やはりそうではなくて、彼らが自分の内なる声に従って行けるように促す事によって、その人自身の力を強くすることができると思うんです。

■ 自分たちでこの社会を切り開いていこうという意志は、とても素晴らしいこと

ワダ:
3月11日の東日本震災で、アランは多くの友人が反対する中、その直後に東京に来て「震災からのメッセージ」という本を書かれました。3・11というのは、いまの日本にとって、最大のターニングポイントだったと思うんですね。原発の事故や政治の混乱も続き、これまで僕たちが国に頼るとか、政府に頼るーそういった社会の仕組みがずっとあったと思うんですが、特に3・11から政府や国に頼るということではいけない、自分たちで行動する必要があると気づいていた人も多いと思うんです。これは今回、とても大きな気づきだったと思うんです。
アラン:
アメリカでも同じ様な事が起こっています。やはり経済がとても不況で、不安定なために、政治家に一切期待しないといった状況があります。社会で誰かがやってくれればいいというのではなくて、自分たちでこの社会を切り開いていかなくてはいけないといったムードの高まりは、とても素晴らしいことだと思います。自分の心に「(皆さんの)意識を戻してきた」ということですね。そして、誰かにやってもらうということでなく、お互いに手を差し伸べ合うという事も始まりましたよね。それは本当に『魂の政治』と言ってもいいかも知れませんね。それは人による政治よりも、常により深いものだと思うんです。
ワダ:
『魂の政治』いいですね。僕たちは魂そのものであるわけで、魂はいつも自分自身に語りかけていると思います。その魂の声にしたがって生きれば、きっとみんな同じような答えを持っていると思うし、それを大切にして生きるところに喜びがあり、愛があり、平和があると思うんですね。。。
アラン:
その通りだと思います。

■ 私たちは誰しも自分の内側に、深い知性に溢れた「愛」を持っている

ワダ:
さて、最後になりますが・・・アランの本の中で僕がとても好きな本があります。それは「人生の答えはいつも私の中にある」という本です。
この本のタイトルにある通り「人生の答えはいつも私の中にある」という意味がよく理解しにくい人もいると思います。人生で自分に起こる出来事は、例えば、やっかいごとやトラブル、身近な人の病気や死など、自分にとってあまり喜ばしく感じられない出来事などは特に、自分に降りかかってきたことであって「なぜ、自分はこんな目に遭うんだろう」とか「これは誰々のせい、あの出来事のせいだ」などと、自分を困らせる出来事は、何かのせいでこうなっていると考えがちです。
引き寄せの法則などでも言われることですが、“すべては自分である”“自分から始まり、自分が引き起こしている”とも言えると思います。そういう観点で言えば、すべては自分の中にあるのだから、自分がそのような出来事をどう受け取るのか、どのように感じるのか、それにどう対応するのかなど、それに対する答えは、自分自身で解決できる―本来は、どのようにでも対処できる、ということだと思いますが、そのあたりをアランから教えてもらえますか?
アラン:
はい、そうですね。もう少し踏み込んだところから説明すると、私たちは誰しも、自分の内側に深い知性に溢れた「愛」というものを持っていると思うんですね。そして、自然というものは、私たちに必要なものをすべて、いつ何時でも与えてくれていると思うんですね。
でも、私たちは“自分が悪い”とか“自分が間違っている”とか“自分は何か欠けている”という偽りの自分、本当はそうではない自分の姿を教え込まれていると思うんですね。でも実際はそうではなくて、すべての答えは、自分の内側にあって、それが本当のあなた自身であるわけです。
ヒンドゥー教の教えで、神々が世界を創造したときのお話があるんですけども、世界、宇宙と言ってもいいかもしれませんが、その中に人を配置して、この世界の秘密を探求するという冒険を仕掛けたんですね。その大切な秘密をどこかに隠して、人々に探させようとしたわけです。そこで、ある神様が「一番高い山の上に置いてみよう」と言ったんです。でももう一人の神様が「いや、人間は道具や飛行機を発明して、すぐに高いところに登れるようになるからダメだよ」と言ったんですね。「それなら海の海底に沈めてみようよ」と言ったんですけれど「それも潜水艇や深いところを調査できるものをすぐに生み出してしまうからダメだよ」と別の神様が答えたわけです。すると「ひとり一人の心の中に隠してみるのはどうかな、そこなら絶対に人間は見ないから」とある神様が言ったんですね。だから、すべての答えは、自分の中にある。本当にそういう事だと思いますね・・・笑
ワダ:
面白いですね・・・笑 そのように考えれば、自分自身を深く見つめることで、自分が本当はどうしたいのか、どんな生き方をしたいのか、自分自身がどんな人生を送りたいのかということを見いだしていけると思います。
アラン:
その通りです。私たちひとり一人には、それぞれ運命の定めというものと、使命というものが与えられていると思うんですね。スティーブ・ジョブスは、彼の使命と運命というものがあって、それを果たしたんでしょう。そして、ロビン(ワダ)という存在も、自分の使命や運命というものがあって、いま、それを果たしている最中だと言うことです。でも、ロビンがスティーブ・ジョブスの真似をしても上手くはいかないでしょう。逆に、スティーブ・ジョブスもロビンの真似をしても上手くはいかないはずです。すべての人は、他人とは一切関係なく、自分にとっての人生における運命の定めと使命があり、それは全くパーフェクトなんだと信頼する事が大切だと思うんですね。
ワダ:
本当にそう思います。多くの人が自分が本当に生きたい人生を生きられることを願っているし、そんな風に生きられたら本当に幸せだと思います。それを応援できたらといつも思っています。
アラン:
そうですね。励ます方法というのは、ロビンが自分の人生を全うする。自分らしく生きていくことによって、人生のお手本を示すことができると思います。ですから言葉の意味することは少ないかも知れませんが『行動がすべて』だと言うことですよね。自分の世界を本当に変えようとしているロビンが行動している、そのすべてがエネルギーとなって、皆さんにギフトとして与えられていくと思います。
ワダ:
はい、僕も人生を思いっきり楽しみながら、自分なりの人生を全うしたいと思います。
アランのお話は、いつも本当に深くて、今日も楽しいお話を聞くことができました。いつもとってもソフトで、深くて、じわぁ〜っと染みいるようで、本当に素晴らしいです。
今日は、もっともっとお話を聞きたかったんですが、今回はこのくらいで、今日は本当にありがとうございました!
アラン:
こちらこそ、とてもいいインタビューをありがとう。ロビンとこのように関われることができてとても嬉しかったです。
ワダ:
ぜひ、また、岡山でセミナー開催できたらいいですね。
アラン:
はい、楽しみにしています。ありがとう。
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通訳協力 : 四本百合香 (株式会社ダイナビジョン)

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【取材後記】

8年くらい前(2003年)に、ハワイ・マウイ島でのアランの1週間のリトリートセミナーに参加したことは、当時の僕にとって、人生を新たな方向へと舵を切るひとつのきっかけになった。

人生の大きな変革期の一つであった時期に、アランが伝えてくれるメッセージやアランから発せられるバイブレーション、これはエネルギーとかオーラ、雰囲気と行ってもいいかな・・・そういうものが、僕にとって大きな刺激となった。当時の僕にとって、アランは理想的な人生を生きている人だと思った。

当時、僕は、過去の生き方、やり方、パターンがなかなか手放せずに、頭では分かっていても、心から立ち現れる感情にはどうしようも対処できず、なかなか自分の理想のようには自分のセンターでいることができなくて、そんな自分にいらだちも覚えていた。そんな中、人生や生き方について研究し、実践していく中で、少しずつ変革し、いまでは、かなり自分らしく生きる道が選択できているように感じている。このことは、他人からはわからないし、他人に分かってもらうことでもなく、自分がどう感じ、それが自分の人生をよりよくするものになっているかどうかが大事だって事だ。

結局のところ、生きると言うことは、本来の自分を生きることであり、もし、いまの人生が自分らしく生きれていないなら、自分らしさとはなにか、自分らしく生きる、満足できる生き方とは何か?どんな生き方、人生を望んでいるのか?など真剣に見つめてみる必要がある。

自分の人生を生きないで、他にどんな生き方があるのだろう。

経済活動もお金そのものが目的なのではなく、自己という存在について深めていくことが本来の人生の目的だろう。でも、経済的な豊かさを追求することがその人にとって、気づきへのひとつの道と言うこともある。いずれにせよ、自分の人生を歩みながら、人生を深めていくことが、結果的に、人生を豊かにし、人生を平和で、喜びに溢れたものにするのだ。

アランはとてもソフトで優しく、いつも笑顔で迎えてくれる。人を心地よくさせる天才だ。人は怒ったり、コントロールすることでは成長しない。その人の本質を見極め、評価して、才能をどんどん伸ばしていくことで、その人の自信や満足を高めていく。。。

アランはいつもわかりやすい寓話をたくさん使って放してくれる。その寓話がまた面白い。だから、す〜っと理解できる。

自分とはどんな人なのか?自分はどんな人生を送りたいのか?

どうして人生が上手くいかないのか?

喜びに満ちた人生を生きるにはどうしたらいいのかなど、アランは、様々な角度で、自分の人生を見るヒントを与えてくれ、そして、理想の人生へと歩き出すきっかけを与えてくれたり、実際に、そのような理想を手にいれた人も数多くいる。いつも心穏やかに、充実した人生を送りたいと思うなら、アランの本やセミナーをオススメしたい。

多くの人が、自分らしい人生を歩めるように・・・

アラン・コーエン
プロフィール

作家・セミナーリーダー

アラン・コーエンはこれまでに数多くの著作や講演、ワークショップなどを通じて、よりよく生きようとする人々、もっと人生を信じて創造的な自己表現を目指そうとする人々の心に触れ、生き方に啓発を与えてきました。

アランの優しいまなざしと豊かなパーソナリティ、ユニークでわかりやすい語り口は、私たちの内なる光を輝かせ、自信をもって生きることに気づかせてくれます。読者やセミナーの参加者の多くが、「人生の難問や転換期に際し、彼の教えによって、深い安心や励ましを得られ、力を与えられた」と打ち明けています。

「聖なる予言」の著者, ジェームス・レッドフィールドは、アランを「最も雄弁なハートの代弁者」、また、ウェイン・W・ダイアーは、「今日、地球上で起きているスピリチュアルな変容の最も中心的存在である。私は、彼の本は、わたしの愛読書であり、多くの人々に彼のメッセージを読んで、実践してほしい」と語ります。

現在アランは、CBS、CNN等のTVネットワーク、ラジオなどにも出演し、最も売れているスピリチュアルな米国作家の一人です。ベストセラーの著書が多数あり25ヶ国語に翻訳され世界中で親しまれています。「Why Your Life Sucks and What You can do about it (今日から人生が変わるスピリチュアル・レッスン ダイヤモンド社)」、「I Had It All the Time(人生の答えはいつも私の中にあるKKベストセラーズ)」、またニューヨーク・タイムズのベストセラー・シリーズ、「Chicken Soup for the Soul (こころのチキン・スープ ダイヤモンド社)」の寄稿作家でもあります。これほど著名な人物にもかかわらず、いつもとてもリラックスしていて、飾ることなく、いつも私たちの身近な存在でいてくれます。
「スピリチュアルな成長」や「ビジョンのある生活」をテーマにリトリートを主催しています。
また、米国や世界各地でイブニング・セミナー、ウィークエンド・セミナー、一週間にわたるセミナを開いています。

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